農業の理想

年末に向けてレンコン堀を本格的に行った。久しぶりに一人で掘ったのだが機械が自由に使えていいのもの何かもの寂しい。そこで何も考える事がないので農業の3Kについて考えていた。

共営、共存、競争こんな感じがいいのではないだろうか。共営はともに農業を営む仲間がいた方が楽しい。共存は自然と人間はい言わずもがな人間同士も共存した方が楽しい。競争は一緒に成長できるライバルいる方がやりがいがある。

そんなことを考えているとき、土の間からオケラが出てきた。オケラといえば農業を始めるまでは歌に出てくるイメージしかなく見たことも無かった。今では蝦蛄に似ていて美味しいのかなと思うぐらい普通になった。おそらくオケラは自分の中で仲間になったのだろう。

そこでピンッときた。キツキ、汚い、危険の3Kでも仲間がいて楽しければ何でもいいのではないかと。結局自分は寂しがり屋なのでどんな状況でも皆でわいわいしながら楽しい3Kなら何でもいいということ気付かされた一日になった。

最強の農業チーム

今日は久々に雨が降った。久しぶりの雨だったのでスタッフさんが来たとたん挨拶もおぼつかない状態で「雨が降った嫌ですね~」と言い出した。小屋や駐車場は畑の中にあり足元がぬかるむし、日が照らないとこの時期はハウスの中でも寒い。そうゆうことで雨が嫌いなのかと思えば全然違った。雨が降るとトマトが空気中の水分を吸ったり、日が無いので光合成ができなかったりして味が落ちる。それだから雨が嫌いだと言う。これはトマト農家としてはとても嬉しいことだった。スタッフさんが仲間になったと実感できた瞬間だ。

トマトなどの作物はどんなに人が手をかけて作っても結局は天気の影響の方が大きい。人間にできることは高い肥料をあげるとか暖房を焚いてあげることしかできない。成長が早く忙しいが4,5月などはトマトの旬で何もしなくても美味しくなる。

こうようなことを理解して一緒に仕事できる仲間がいることはとても幸せなことだ。これからも仲間が増えていけばYONESATAは最強のチームになると確信が持ててとても嬉しい一日になった。今日は晩酌が進みそうだ。

須金フルーツランド

今日は山口県周南市須金にある須金フルーツランド内にある福田フルーツパークさんにお邪魔しました。須金フルーツランドは徳山工場地帯から人を呼び込むために福田フルーツパークのおじい様が40年前に16戸の個別の農家を集めってできた果樹観光農園です。福田フルーツパークさんはブドウと梨それとブルーベリーを4ha経営されていて全て対面販売で売り切れるほどの人気の農園です。今は三代目の福田陽一さんが意欲的に活動されています。

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福田陽一さんはバーベキューやツリークライミングなど様々な活動をされており、この度突然の訪問にも関わらず快く受け入れていただきました。おじい様からのお客様を大切にしながら直接販売する大事さや加工や加工品の販売による売り上げの確保など今からの農業の在り方、それに加えてバーベキューやツリークライミング、アーチェリーなどのアウトドア施設を多角経営する難しさを教えていただきました。

福田陽一さんにはいい意味で三代目のイメージを覆されまし。三代目になると経営が安定していて新しいことにどんどん取り組むベンチャー型や現場には出ないバリバリの経営者などのイメージがあったのですが福田さんは全てバランスよくこなしています。「農業は次から次に課題が見えてくる終わりの無い仕事」この一言に福田さんの人柄がにじみ出ていました。新規就農者の大変さや農業経営の難しさ農作業の奥深さ全て語ることのできる経営者が農業界におられることを誇りに思える素晴らしい方でした。

来年度はゴールデンウィークから開園されるようなのでまたお邪魔させていただこうと思います。

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福田フルーツパーク

美味しい野菜

「美味しい野菜」これは実に難しい課題だ。人それぞれ好みが違うし夏と冬によってもまた好みが変わる。味の濃い野菜は最初のインパクトがあるが段々くどくて食べづらくなる、薄すぎると不味いと感じる。また、おいしさには見た目も含まれる。スーパーに並んでいる野菜に慣れていると傷がついた物はその時点で美味しく感じなくなる。後は値段だいくら美味しくても値段に合わなければ美味しく感じない。

農家にとって「美味しさ」は永遠の課題になると思っている。糖度や酸度だけでは無く底味のありストーリーを語ることができる野菜をお客様に届けられるように常に考えている。

トマトバカ

早く今年も終わろうとしている。12月になると忘年会などで昔の友達や先輩たちと話す機会が多い。皆、サラリーマンなので話題は当然のように会社のことになる。ボーナスや上司の話、さては転職など後は奥さんやお子様の話題で盛り上がる。だが自分は農業しかしていないのでこの話題についていけない。まるでテレビでサザエさんを見ているかのような感覚になる。世の中こんな感じなのだといつも感心する。

だが、トマトや野菜の話になるとどんどん話をしている自分に気付く。このときに自分は農業が天職だと実感する。トマト栽培は体力的にも精神的にもつらいがおそらく自分は好きなのだろう。好きこそ物の上手なれでもっとトマトバカになれるように頑張ろうと思う。

農業と下町ロケット

下町ロケットを見ていて人工心臓弁の開発に伴い許可を取るのに苦労していた。開発より許可を取る方が難しいのは命に係わるものだけに仕方ないかもしないがなんともやるせない。

最近6次産業に向けて農業とは違う産業に触れる機会が多くなり気付いたことがある。何かをやるにしても一番問題になるが法律の問題だ。いいアイデアが浮かんでも許可を取るために初期投資が多くなってしまい始めらなかったり、そもそもできなかったりする。

一方、農業の一番の問題は自然だ。作りたいものがあっても光、水、土地の制約を受ける。この違いはとても大きい農業が他産業と話が噛み合わないのはこのせいだと思う。法律の制約が大きくそれを乗り越えて活動している人と自然の制約が大きくてそれを乗り越えて活動している人では全く世界が違ったものに見えていることに気付いた。肥料屋さんや梱包資材屋さんのように農業触れる機会が多い人でも話がスムーズにできるようになるまで3年ぐらいかかる。それは最初の入り口が違うためだろう。今後、この気付きはとても自分にとって役に立つものになりそうだ。

農業のこれから

TPPが騒がれるようになったと同時に農業の6次産業化も言われるようになった。以前から6次産業化は言われていたが今回のブームは本格的だと思う。農家が本気で他産業に進出している。

なぜそうなるか農業現場から見ると単純に生産だけではもう食べていくことが難しくなってきているからだと思う。トマトで言えば、大産地の熊本で2ha以上のハウスを経営している大規模農家ですら儲けが少なく不動産収入の方が頼みの綱だと言っていた。

生産だけでの経営が難しく6次産業をやらないといけないのは分かるような、分からないような複雑な気持ちだ。ただ、やらないといけないことは間違いない。これがこれからの農業になっていくだろう。

 

農業とうつ病

昔ニュースでブリストル大学のクリス・ロウリー博士による研究発表を見た。土壌に生息するMycobacterium vaccaeというバクテリアの一種に脳内のセロトニン分泌を促すことが分かったという。このバクテリアは抗うつ剤と同じ効果があるという。土いじりは心の安らぎにとてもいい効果があるのは経験からも言える。

うちの親父は躁うつ病という病気を持っている。テンションが高くなったり落ち込んだりする病気で以前はひどかった。農業をするようになってだいぶ症状は良くなったように思う。

心の病に苦しむ人に何かしらの効果をもたらす可能性を農業は秘めていると思う。

農業と資本主義

農業の歴史は1万年もの歴史を持つ古い産業で、需要曲線と供給曲線が一致する均衡点におそらく最初に到達した産業だと思う。

農業界の今の現状だと均衡点では経営としては儲からない。そこで、需要を増やすか供給価格を下げるようにイノベーションを起こすことになる。小麦はここ50年ぐらいで単位面積当たりの収量は2倍ぐらいになっている。これにより供給曲線下がり需要と供給の差ができやっと儲けが出る。

近年の農業は設備産業と言わんばかりの固定費がかかる。設備産業は赤字でも固定費がかかるので生産し続けないといけない。生産を止めると固定費そのものが赤字額となるが、固定費より赤字が少なければ多少供給過剰でも生産することになる。

イノベーション続け供給過剰でも作り続けるこの問題に取り組まないといけない時代がすぐそこまで来ている。

農業と自立

自立とはとても難しいと思う。現代社会ではレールの上にいれば給料はもらえるので生活的自立はできる。もちろんレールの上にいるのも難しいがここでいいたいのは精神的な自立のことである。

今までの農家は家族単位の小さな組織で生産をしてきている。頑固オヤジにバカ息子、肝っ玉母ちゃんと働き者の嫁さんという最強コンビで営まれてきた。小さい組織なだけにお互い補いながらも自分の仕事をガンガンこなす。人が少ないのでやらないといけないことが多く失敗も多い。だが補ってくれる人がいた。このような環境で生活していると自然と自立して行動できるようになる。精神的自立をするには最強の環境だと思う。

だがこのような家族組織が農業でも少なくなってきている。じっちゃん、ばっちゃんが80代で息子が60代というところが多くなってきた。そうなると自立する環境がなくなってしまう。

農業は自然との戦いになるので精神的自立は必要不可欠だ。農業法人は新たに農業を志す人に家族単位の小さな組織に変わる自立するための環境を整える必要があると思う。