農業と自由

農業は責任と自由は痛いほど感じ取ることができる職業だ。

トマトの種まきをした後雨の日が続きトマトの芽が伸びすぎてしまった。種をまく日は自由に決められるがその後の天気のせいで調子が悪くなっても責任を取らないといけない。温度を少し低くして湿度を下げ、水やりを少なくし芽を短くするようにする。天気が良ければやらなくてもいい作業だが自分で種をまいてしまった以上責任を取らなくてはいけない。

しかし、大変な作業になるが対策をするといい結果になることに長年やっていると気付く。天気が悪くて調子が悪くなるのは皆同じ、対処するかしないかが運命の分かれ道になる。結局、天気のせいにしてもいいことはない。行動するかしないかは自由だが、常に行動していれば何かしら結果はついてくる。

農福連携の始まり

以前、難読症のテレビを見た。その方は全く字が書けず名前や住所も書けないそうだ。自分も字が書けなかったりして苦労するのでよくわかる。その方は自分が難読症とは分からず学校にも行けないのでサラリーマンを諦めパソコンや携帯などを駆使して社長業をしていた。だが、リマーマンショックをきっかけに会社が倒産してしまったらしい。そんなときに読んだ本によって自分が難読症だと気付いた。

それから、再起をかけて会社を作るため銀行に融資の相談に行く。そこでは難読症であることを隠すことなく担当のかたに名前も書けないと打ち明けることにした。このようなことは隠したいはずなのにすごい勇気だ。だが融資の担当の方は今まで苦労したでしょうと声をかけてくれたそうだ。このように発言できるということはこの担当の方も苦労した経験があるのだろう。胸に詰まるものがある。このように人の弱い部分をさらけ出し、それを理解してもらえる関係は福祉社会では最も重要だと思う。

農業はこのような関係を築くにはとてもいい環境だ。言いたいことを言ってもだだっ広い畑では全て受け流してくれるし、聞きたくないことは聞き流せばいい。心の底から声を出せる環境にするのが農福連携の始まりになると思う。

農家の手

ジブリ作品の中で風の谷のナウシカが一番好きだ。好きな理由の一つにナウシカが村民のおじいちゃんの手を見てこの手は働き物の手で好きと言いながら手をさするシーンがある。

トマト農家をしているとトマトのアクが手について真っ黒になる。外出するときはお湯に付けて石鹸とスポンジで洗うのだがどうしても爪の間や指紋に残ってしまう。農業を始めた当初は気にして人前であまり手を出さないようにしていたが最近は全然気にしなくなってきた。

近頃、ナウシカのような方にお会いする機会が時々ある。汚れた手を見て頑張ってますねと応援してくれる。とても嬉しいことで、この嬉しさは今までの苦労を吹き飛ばしてくれる。だいぶ時代が変わってきている。

農業を始めて13年目そろそろ先輩農家の足元に追いついてきた。やっとスタートラインに立ったと思う。このような状況で汚い手を見て応援してくれる方々にお会いする機会に恵まれると、これからの自分の役割が見えてきた。農業に理解ある人を増やし、これから農業を始める人が汚い手を自慢できるような環境を少しでも増やしていきたい。

農業は3K?

3Kとよく言われる農業。1.きつい 2.汚い 3.危険 これって本当なのだろうか?

きついのは他の商売だって同じなのになぜ農業はきついと言われるのか。それは儲けが少ないからだろう。商売上手なら儲かるのできつくても我慢できるし、儲かっていれば自分がきついと思はない作業量まで少なくすることも可能だ。危険についても忙しすぎて安全確認や機械のメンテナンスがおろそかになると確かに危険だが、余裕があれば農業はそれほど危険なことはない。要は儲かるように仕組みを変えればいいだけの話だ。

牛糞とかは汚いと思う人も多いと思うが自分は汚いと思わない。確かに匂いはあるが慣れれば何も感じない。状態のいいものは匂いも無くふかふかして暖かいく気持ちいいぐらいだ。泥汚れだってお風呂に入ってしまえばいいだけの話だ。触れる物はほとんど自然の物なので汚いと思うかどうかはその人次第だ。

3Kとは外部のイメージに農家が乗っかって作られた虚像なのかもしれない。農家が3kのイメージを演じなければ世の中の農家に対するイメージが変わる可能性は十分にある。

6次産業はシンプルに

もくもく手作りファームに視察を兼ねて遊びに行ってきた。京都から電車とタクシーを使って1時間半ぐらい、ファミリー層にとっては日帰りができるちょうどよい距離感だ。

農産物の加工品すべて取り揃えてあると言わんばかりの品揃えだった。シャムにパ、ンジェラート、ハム、ソーセージ、ビールなど代表的な物はすべてやりつくしていた。感想としてはあまり小難しい物は無く、商品は生産から加工までシンプルに仕上げてあった。これがもくもく手作りファームの肝だろう。シンプルに考えどんどん新商品を手掛けることで年間50万人もの観光客を楽しませている。

最近、ご当地商品として変わりネタの加工品をよく目にする。栽培が難しく手がかかりそうな加工がしてある。他産地との差別化を意識しすぎて行き過ぎている。そんな事をせずにありきたりな発想で商品開発する方がお客様には喜ばれるのではないだろうか。

日本の農産物は芸術品のようなクオリティーをすでに持っている。だから栽培や加工するときにこれ以上下手に手をかける必要はない。必要最小限で十分だ。あとは売り方を工夫すればいい。それが農業の生き残る道になるだろう。

もくもく手作りファームのもう一つ売りが豚を使ったショーだ。宮島にはシカが飼い放してあるがここは豚が飼い放してある。豚はブヒブヒ言って意外と怖いので初めて行かれる方は注意してほしい。

スーパースターあらわる

六次産業界のスーパスター加勢牧場の加勢さんにお会いすることができました。Face Bookで知り合いすぐに意気投合、次の日には東京で飲み会です。12時間もの間、商売について語り合い尽くしました。

農業を商売としてとらえ行動する姿はとても勉強になります。お金だけでは買えない経験をさせていただきありがとうございました。

農業とITの関係はこのように場所と時間を超えて繋がり合えるものになっていけば農業は最先端の産業に生まれ変わると実感できた一日となりました。

1月にまたお会いしていただける約束をしましたので次ぎ合う日までにお互いがどのように成長しているか楽しみです。

オヤジ!牛が脱走した!! 加勢さんのブログ最高です。

 

農業へのきっかけ

農業を始めるきっかけとなったターニングポイントが3つある。これは農業というより独立を志すきっかけとなった出来事だ。

第1のポインとは小学校の転校だ。親父の転勤で神奈川県から山口県に転校することになったが最初に感じたのが教育格差だ。神奈川県では考える授業が多かったのに対し山口県では暗記の授業しかなかった。方言もあれば習慣も違うので教育の差は仕方ないと思う。ただ、日本にいれば皆平等だと勘違いして教育の差があることに全員気付けない環境が怖かった。このままでは日本がダメになってしまうと思うようになった。転校する前まではエジソンが好きだったので研究者になりたかったが教育の差を感じた時から、心の中にレールから外れて独立することになるだろうという思いが芽生え始めた。

第2のポイントは中学の時だ。親父が心筋梗塞で手術することになった。その後病気が原因で会社をリストラされあちこちの会社を渡り歩くことになる。まだ、リストラという言葉が世の中に広まる前だったのでとてもいい勉強になる出来事だった。法整備が追いついてないこと、世論が動くと後追いで法律が整備されていくこと、セーフティーネットから外れるとどうしようもなくなることなど様々な経験をすることができた。

第3のポイントは親父が精神を壊して入院することになったことだ。その前から感じていたが来る時が来たかという感じで内心ホットした。このことによってまた違う経験ができた。違う世界がこの世にあることを実感できたのだ。今でこそ「あー今日うつだは~」とか平気で言える環境があるがその当時はまだまだ認知されていなかった。悶々とする日々が続いた。その時「ブラックジャックによろしく」にはとても感動し救われた。世の中とは違う世界がありそれを皆に広めようとする物語がとても心に響いた。自分の中にあるモヤモヤをとても繊細に表現してくれていた。佐藤秀峰先生には人生を救ってもらったといっても過言ではない。とても感謝している。

親父が入院している間、将来ライバルになる同世代の偵察がてら東京の大学に進学、親父が社会復帰を目指して農業を始める運びとなりそれに乗っかって一緒に始めることになる。なので、農業を始めるきっかけは無く独立すると決めて、たまたま農業をすることになったという感じだ。たまたま運がよく独立するする環境が自分にあっただけにすきがない。

このような経緯で農業を始めているので始めるにあたり自分の中にルールを決めている。それは「絶対に人を見捨てない」ということだ。まだまだ未熟で達成できない目標だが農業ベンチャー企業YONESATAではどんな人も成長し活躍できる場を提供できるにしていきたい。

農業のイメージ

先日、職人の方の話を聞く機会があった。職人の世界も後継者が少なくなってきているようだ。若くて70代という状態なので30代で新しく入ってくる人はとても貴重な存在らしい。その方が農業は誰でもできるから後継者不足は問題ないと言われた。そのように農業が見られているのかと勉強になった。自分は農業一筋なので外から農業がどのように見られているかはっきりとは分からない。

農業には様々な形態がある。年金暮らしのじいちゃんとばあちゃんでやっているとこ、親子三代で大きくやっているところ又は企業が億単位の投資をして大々的にやっているところ。健康のために農業がしたい、食べるために農業をやっている、儲けるためにやりたい。それぞれの形態で全く異なる農業を営んでいる。誰でもできる形態もあるかもしれないが誰も真似できない技術を使った農業も存在する。これは、別の業種も同じだと思う。

生活のために農業を長くやっていると周りは一千万単位のお金を投資している経営者の人か特殊な栽培方法と販売方法でニッチ市場を狙っている人しかいなくなる。最近はTPPを見据えて億単位の投資の話を聞くようになってきた。そのイメージしかないので誰でもできる農業のイメージがはっきりとは分からない。誰でもできるのは農業ではなく菜園だと思うがどうなのだろう。DIYは誰でもできるがお寺を建設するような大工仕事は誰でもできるわけではないとでも説明すればいいのだろうか。このようなことをきちんと説明できるように、農業関係者以外が思い描く農業のイメージを勉強しないいけないと思う出来事だった。

農業とIT、Google先生に感謝の日々

このホームページを検索一位にするため毎日コツコツ更新している。サーバーを借りるところから始めたホームページ制作も最近はSEO対策をするところまできた。ブログを書いたり、表示速度を改善したり、face bookをやってみたりしている。人生初めてこんなにIT技術に触れている。Google先生にはこんな機会をもらって感謝している。

農業とITといえばGPSで動くトラクターやセンサーによる畑の監視、スタッフや生産物の動きなどの調整などが大きく取り上げられている。これらの技術は人ができることを無人化する技術だ。人件費を抑えることで価格競争力がつくことはいえ人間でもできることをしているだけだ。

face bookをに触れることで農業とIT関係はもっと別のところによい関係があるのではないかと感じた。農業をやっている人はあまり人間関係が好きではなく自然と触れ合う方を好む傾向がある。横の繋がりやお客様との繋がりが少ない。それではもったいない。SNSなど交流機能をもっと利用する農業の方がITを有効利用できると思う。そのためには農家が使いやすくできる仕組み作りが必要だ。

ジャイアントミスカンサス

バイオマスエネルギーの材料として注目されているジャイアントミスカンサスを見に東北まで足を運こんだ。さらに詳しい人と話ができた。どうやら東北では有用な品種だが暖かい地域ではだめらしい。その方に違う品種を進められた。こういうことは実際に行って聞いてみないとわからない。ネットが普及した現代社会でも百聞は一見に如かずのようだ。行動することでまた次の目標が見えてきた。バイオマスエネルギーはまだまだ奥が深い。次は九州を攻めてみます。