以前、難読症のテレビを見た。その方は全く字が書けず名前や住所も書けないそうだ。自分も字が書けなかったりして苦労するのでよくわかる。その方は自分が難読症とは分からず学校にも行けないのでサラリーマンを諦めパソコンや携帯などを駆使して社長業をしていた。だが、リマーマンショックをきっかけに会社が倒産してしまったらしい。そんなときに読んだ本によって自分が難読症だと気付いた。
それから、再起をかけて会社を作るため銀行に融資の相談に行く。そこでは難読症であることを隠すことなく担当のかたに名前も書けないと打ち明けることにした。このようなことは隠したいはずなのにすごい勇気だ。だが融資の担当の方は今まで苦労したでしょうと声をかけてくれたそうだ。このように発言できるということはこの担当の方も苦労した経験があるのだろう。胸に詰まるものがある。このように人の弱い部分をさらけ出し、それを理解してもらえる関係は福祉社会では最も重要だと思う。
農業はこのような関係を築くにはとてもいい環境だ。言いたいことを言ってもだだっ広い畑では全て受け流してくれるし、聞きたくないことは聞き流せばいい。心の底から声を出せる環境にするのが農福連携の始まりになると思う。
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