バターと不足とブログ

バターの不足問題について熱いブログがあったので触発されてバター不足問題について考察してみたいと思う。

まずバターを牧場で作ったらどうなるか考えてみた。

ビンに入っているような美味しい牛乳一本を500円として、販売するための経費を抜くと1L 300円ぐらいが原材料費になるとする。

バターの作り方はボトルに入れて振ればできるのかな?そうすると振る機械を導入するとして1日1万円ぐらい見積もる。さらにスタッフを1人雇うとして7000円。加工施設を光熱費込で5000円ぐらいとする。

一人で加工できる牛乳を100Lとすれば生産できるバターの量は5㎏になる。100g当たり1040円のバターができる。お店で売っているバターは200gが多いので200gに小分けする費用を入れ、お店に出せる状態で2200円ぐらいになるかな。そこに販売経費を入れると店頭価格税込み2800円ぐらいがお客様に提供できる値段になってくる。

加工部門の利益を入れるとさらに高くなるので3000円ぐらいお客様から頂くビジネスモデルを考えないと利益は出ない。計算式は適当だけど自分でやろうと思うとこのぐらい取れないと始められないと思う。

既存の価格の5倍、海外の10倍近い値段になってしまう1箱3000円のバターを買える人がどの位いるだろうか。おそらくそんなにいない。バターは不足しているのではなく日本製を買える人がいないのが現状だ。これは農業の後継者不足ではなく後継することができる事業がないのも同じだ。

農作物全般に言えることだが解決策としては輸入するか日本で安く作れるようにするしかない。どちらも農家を守るためと言って国はやりたがらない。このままでは後継者不足だし何か刺激が必要なら日本でできるだけ安く作れるように制度を変えてしまうのも一つの手ではないだろうか。特に中間搾取を抜くだけでかなり安くできるようになる。それでも日本クオリチィーのバターなら1000円は下らないと思うしその価値は十分ある。

農業を新規で始めたい人に読んでほしい記事でした。農業を始めようとすれば必ずイノベーションを起こすベンチャーにならないとやっていけない。小さな変化を小さな農家は続けている。

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