補助金は食料生産に携わる「人の教育」に使った方がいいのでは

農業系の補助金には色々ありますが意外と人に出るのは少ないのが現状です。土地を集約するための工事費や農業用機械、ハウス等に出る物が農家目線では多く感じます。農業を続けていくために助かると言えば助かるのですが補助金をもらう手続きが煩雑で補助金をもらうのが仕事か野菜を生産するのが仕事かよく分からなくって来てしまいます。制度が複雑すぎるのでオカミの人を含め現場の人が1から10まで理解できている人はいないと感じています。

そこで、農業に詳しい人を育成するために補助金を投入するのもありだと思います。農政担当者と現場の橋渡し役、農地集約の地主とのネゴシエーター役の育成、研修生を受け入れる農家の教育、農産物を売る人の育成等に人にどんどん補助金を使った方が有効に使えると思います。人の教育という投資は時間はかかりますがリターンは大きいはずです。

また、直接人に出る補助金として青年就農給付金というものがあります。農業を始める人にたいして年間150万円支援するというとてもいい制度だと思います。ですが今のやり方の問題点は補助金を含めて生活が成り立つ小さなビジネスモデルになってしまうところにあると思いっています。補助金が無くても生活できるように事業を大きくするととても150万円ではカーバーしきれないぐらい投資が必要になってきます。お金の価値観は人それぞれ違いますが田舎の農家をやっていると150万もあれば優雅に暮らせます。ですので今以上にリスクを取って事業拡大に挑戦するのが逆に難しくなります。制度上も事業拡大を前提に出来ていない所もあります。例えば複数人で農業法人化をする場合、新規就農者以外の人がいると補助金が打ち切りになります。これでは補助金に頼らないでも生活できるように事業拡大するより補助金に頼って生活する方が得ですし賢い選択になってしまいます。人に補助金を出す場合も様々な問題を抱えていると思います。

農業者だけでなく食料に携わる全ての人に「食料生産とは」という教育のための補助金が出る仕組みが増えれば面白いのではないでしょうか。補助金には良い面、悪い面があります。「教育」に補助金が出ても同じように良い面、悪い面があると思いますが挑戦する価値は十分にあると思います。農家個人での情報発信では限界がありますのでそれを後押しするような仕組みも面白いかもしれません。

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