世界一面白い農業法人を目指しているYONESATAの佐多です。世界一面白い農業をしようと思い立ったのはいいのですが一つ大きな問題にぶち当たりました。それは、「面白い農業」、「楽しい農業」とはどういうものなのか分からないのです。役員会議の議題にしても「儲かる農業」でもない「楽な農業」でもないと堂々巡りするばかりで「面白い農業」とはどんなものか分からないことに気づきました。議論した結果少し見えてきたことは「作るのは楽しいが収穫して売るのは興味がない」「儲かる作物と言われている物だけを沢山作るより色々な物を作る方が楽しい」というぐらいで決定的な答えが出てきません。これには困りました。
そこで、スタッフの皆さんにも「面白い農業」とはと質問してみたところ「美味しいものが食べられる」、「伝統野菜が作れる」等の答えが返ってきましたがこれではピンときません。そんな時に新人さんが一言「今も十分楽しい」という答えが返ってきました。これだ!と直観的に感じました。人間が毎日必要としている食べ物というものを作っているのに消費者から遠くなってしまった農業。そんな消費者サイドからはブラックボックスと化したよく分からない農業というと現場で働き、自分で収穫したものを食べて、昼休みにはゲームやサーフィン、釣り、お子さんの進学問題や学校の話などを話して皆でゲラゲラ笑ったりする空間。働いて食べて寝るという当たり前の生活そのものがすでに「面白い農業」のようです。
現代社会は食事や洗濯などの生活に身近なものまでも外注するようになっています。それでも農業をしていると自分の食べる物を作るという当たり前のようで当たり前で無くなってしまったことをすることは面白いことだったみたいです。これで世界一面白い農業の定義が決まりました。世界一面白い農業とは自分の食べたい物を作って食べて普通に生活する。これが究極の面白い農業になると思いました。
今の時代、周りから儲かると言われる作物を作っても儲かるとは少ないと思います。周りから言われて作ってしまい儲からなかったらそれこそ面白くありません。他人から言われて作って儲からなかったとしても他人の責任にはできず自己責任です。それなら最初から自分の直観を信じて食べたい物を作って失敗したほうが納得いきます。
農家は売るものと自分で食べるものを別々に作ると聞いたことはありませんか。そんな農業は全く面白いと思いません。自分が食べたい物を作りそれを皆に食べてもらうそんな農業の方が面白いと思います。これからも世界一面白い農業法人を目指して「面白い農業」を突き詰めていきたいと思います。
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