山口県で農家になる前に。

農業を始めようとする人が始める前に勘違いや思い違いがあるなと思うものをまとめてみました。あくまで自分の感想ですのでこんなこともあるのかと読み流していただければ幸いです。

 

1遊休農地や耕作放棄地が沢山あるので農地を見つけるのは簡単だと思っている。

使われていない農地は狭かったり水がなかったりそれなりの土地です。そのような農地ですら地元の人以外に貸したくないのが本音だと思います。地主さんの気持ちもわかります。

使いやすくお金になる農地は奪い合いです。ひよっこ農家がその競争には勝てません。農地を探すなら少しでも地元の繋がりがあるか研修先の農家に相談できないときつい思います。

 

2生産物は市場に出せば「せられ」お金に変わり生活できると思いこんでいる。

産直市や直接取引が増えてきれますので市場の役割は変わってきていると思います。特に地方の小さい市場はでは一般に思い浮かべる「せり」は無くなってきています。お店が少なくなってきていますので「せり」になりません。市場は地元のスーパーに卸すための手続きをするだけのようなところになってます。

最近は売り先のこと意識した新規就農者を増えてきているのでこのことを感じることは少なくなってきました。ただ、「いい物」を作って「営業」に行けばいいというわけにはいきません。農産物は意外と価格競争が激しいです。

 

3農業機械や施設は買うお金に注目して維持費のことを考えない。

農業機械や施設はとても高価です。取得するのに集中しすぎて維持費のことが頭に入らいことが多いと思います。高価な農業機械は修理用の部品も高価になります。維持費も覚悟して機械や施設は導入してください。ですが、一度機械を導入したら中毒になるぐらい楽です。頑張って導入する価値は十分にあると思います。体が大切です。

 

4農産物はマニュアル通りに作れば上手にできると思っている。

これはやってみればすぐに気づくので問題ないと思います。毎年色々なことが起きるので面白いです。

 

5高品質な物を作り高級品として高く売れば儲かると思っている。

実際、高品質な物は高く売れます。ただ作るにはそれなりの「人手」と「時間」と「お金」がかかります。これがなかなか理解してもらえません…。とにかく競争が厳しいです。

6自然の中で人と接しないで働けると思っている。

土地を探すにも資材を購入するにも生産物を売るにも人と接しないとできません。普通の仕事と同じだと思いますがどうなんでしょうか。

 

7組合や組織に所属すればどうにかなると思っている

組合に入ってやった方が理想的だと思います。ですが組合に入ればサラリーマンのように安定するわけではありません。あくまでも入った方がいいだけです。農業をやるのは自分だということ忘れないでほしいです。

 

 それでも農家になるには

以上農業を始める前に理解しておいて欲しいことをまとめてみました。今、農業界は大規模な農業法人化が進んでいます。なるべく新規就農する方は最初から一緒にやる人をまとめて農業法人形式でなくてもせめてグループを組んで始めた方がいいと思います。そうすれば上記で書いたような問題はほとんど解決されると思います。山口県の農業を一緒に盛り上げて行きましょう。

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