前回の軽トラ市で昔ながらの行商人という感じをにじみ出しているおばあちゃんから物々交換のお誘いがありました。島から月に一回、行商に来るようで由宇トマトが欲しいが高いので物々交換してほしいとのお誘い。当然断る理由もなく喜んで了承させていただきました。由宇トマトが漬物や乾物などに大変身です。このような交流が農業をしていて一番面白いと思います。
自分が沢山持っている物と相手が沢山持っている物の価値がお互いで違うのでwin-winの関係です。これが商売の基本だとおばあちゃんから教わったような気がします。
農産物は同じように栽培しても沢山取れる時期と取れない時期では10倍ぐらい収穫量が違います。そのため収穫量の多い時期はどうしても余り物が出てしまいます。余っているなら安く売ればいいと言われることもありますが沢山取れる時は人出もなく売っても赤字なので収穫できないのです。いわゆる豊作貧乏という状態です。
余り物を生産者がお互いに物々交換する文化はおそらくお金では解決できない問題を少しづつ解決してくれるきっかけになってくれるのではないでしょうか。
テレビなのでキャベツや白菜が出来過ぎて出荷できないニュースが流れるともったいないと思うかもしれませんがこの問題は収穫量の多いときにどうにかするのではなく収穫量の少ないときに知恵を使う方が解決への近道だと思います。スーパーに一年中同じ物を並べるために過剰生産になっている今の社会構造の限界を畑でいつも感じているとそう思います。
商売とは本来、社会の歪みを解きほぐす整体のようなものだとおばあちゃんから教わったような気がした一日でした。
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