山口県産の野菜は一期一会

 

山口県で農業をやっているYONESATAの佐多です。

 

野菜は一期一会と言っても一体何のことを言っているのか分からないと思います。みなさんどうでしょうか?

 

昨今の流通技術や保存技術、栽培技術の向上で一年中同じような野菜がスーパーや八百屋さんに並んでいます。先日、山口県のスーパーに新鮮な沖縄県産のトマトが並んでいてビックリしました。新鮮さはヘタと色味で分かりますのでぜひチャックしてみてください。真っ赤なトマトは美味しそうですがあまりにも赤すぎるのはお勧めできません。

 

このように毎日同じような野菜がすぐに手に入ると野菜との出会いを一期一会と感じることは無いと思います。どれも同じ野菜に見えていると思いますが、生産者の立場から見ると全く違ったように見えてきます。今までに何億何十億個と天文学的数のトマトを見届けてきましたが今までに何一つと同じ物は無いということに気づくのです。人間と同じように今まさに目の前にある野菜たちはそれぞれに個性がありどれ一つ同じ物は無いのです。

 

野菜は工業製品と違って同じ物を作るのがとても難しいと思います。日に日に成長していく野菜たちはその瞬間、瞬間で違うものになっていきます。特に雨が降ると全く違うものになったりします。その他にも気温や日照時間、風、気圧など外的要因によって元気になったり、風邪を引いたり。時には重病の病気にかかって枯れてしまったり、大きくなりすぎて骨折してしまったりと毎日色々なことが畑ではおきています。今日はいい物が収穫でき~と思ったら次の日にはダメになったりの繰り返しです。

 

どんなに技術が向上しても日本には四季があり野菜には旬というものがあります。野菜の価格は収穫量によって変動しますので旬の時期は収穫量が多く値段も手ごろになっていますしまた、旬の時期が過ぎ較収量が少ない時は値段は高くなると思います。勿論旬の時期の方が味もよく品質もとてもいいですが人間心理とは面白いもので無いものが欲しいのくなるようですが旬の時期を逃した質品質はそこそこの野菜を販売するのはとても気が引けますのでぜひ旬の時期に食べてみてください。

 

以前食べたのが美味しかったのでまた同じ物をくださいとお客様に言われることがありますが申し上げにくいのですが同じ物は無いのです。いつも自分の作っている野菜を食べていると刻々と味は変化していきます。畑の場所や栽培法、野菜の品種よりその時期による味の変化の方が大きいと思っています。今まさにそこにある旬の美味しい野菜はその日にお嫁に行ってしまいます。明日にはまた違った新人さんが収穫されてくるのです。その瞬間の野菜との出会いを一期一会と思って楽しんでいただければ幸いです。

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